2002/07/22
夏の思ひ出(the memory of HANABI) hanabi-jpa.jp
 梅雨が明け、暑い日が続く。玉川上水のブルーのアジサイは曇り空とともに姿を消し、代わりに真っ赤なカンナが咲き乱れ、うだるように蝉が鳴く。ベランダの黄色いハイビスカスには緑色のハナムグリが…。そう、季節は早いもの。気付くと、正に盛夏。この季節、晴れた日本の夜空に美しく咲くのは、言わずと知れた花火。花火と言えば… 暑い季節、今回は少し趣向を変えて、「一服の清涼剤」に、花火についての短編を紹介したい。

 ☆

 「……… −1998年12月31日、午後11時45分。−僕はアメリカ中西部のとある小さな町のダウンタウンの公園の、降り積もった雪の上でニューイヤーのカウントダウンを待っていた。外は恐ろしく寒く、市庁舎の外壁の温度計の液晶は、華氏20度を表示していた。

 僕達はホットコーヒーを飲みながら、寒さに身を縮めて、ひたすら年が明けるのを待っていた。公園内にはローカルFMの番組が流れ、地元のDJが笑いながら電話でリスナーと話していた。さっきまで止んでいた雪がまた激しく降り出し、傍らのアメリカ人の女の子が体を寄せてきて、僕は彼女の柔らかいブロンドの髪に降り積もった白い雪をそっと手で払った。(僕はその女の子と4ヶ月後に結婚することになってた。)

 と、とうとうカウントダウンが始まり、ゼロになった瞬間、大きなクリスマスツリーの向こうから、幾本もの花火が吹雪の中をひゅるひゅると弱々しく上がり、広場の真上で、どかーん、どかーんと開いた。それは予想以上に美しかった。白い雪空のせいであたりは真昼の明るさになり、舞い落ちる雪に、赤や緑の光りが反射して、僕達はスポットライトを浴びてるような気にすらなった。

 「A happy new year! Ken」

 彼女が爪先立って僕に頬を寄せ、エスキモー・キスみたいに鼻と鼻がぶつかった。−その凍えきった冷たさ。30秒後、何とか温まって、顔を離すと、彼女は微笑みながら、たどたどしい日本語で言った。

「ケン、アケマシテ、オメデトウ。コトシモヨロシクネ」そう言う彼女のアイスブルーの瞳に、僕の何とも不安そうな顔とぼんぼん上がる花火が映っていた。花火が弾けるたびに、僕は日本に置き去りにしてきた思い出をフラッシュバックで思い出していた。そして、……」

(J.K著「花火(ファイアーワークス)」より)



 どうですか?少しは涼しくなりました?え、 全然夏らしくないって?これはFireworksで、HANABIと言えば、やはり「浴衣」、「うちわ」、「縁日」、「かき氷」、そして「日本の夏」?‐僕も同感です‐

それでは、以下に花火関連URLを掲示します。今年の夏は、あなた自身で花火の「思ひ出」をたくさん作ってくださいね。

■花火関連参考URL

社団法人日本煙花協会 http://www.hanabi-jpa.jp/
株式会社丸玉屋小勝煙花店 http://www.mof.co.jp/
阿部煙花工業株式会社 http://www.hanabi-abe.co.jp/
斎木煙花本店 http://www.saikienkahonten.co.jp/
高木煙花株式会社 http://www.enka.co.jp/
山縣商店 http://www.hanabiya.co.jp/
花火情報館 http://www.hanabi.co.jp/


(J)
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